清拭が苦手 清拭のコツ

清拭が苦手!清拭のコツ

ナースではたらこ

清拭が苦手!清拭のコツ

毎日毎日、清拭清拭。もっと早く終わらせられないの!?と思ったこと、ありませんか?
朝、日勤に行けばまず清拭。病棟のハシからハシまで、午前中いっぱいかかって清潔ケア、なんて職場も多いと思います。

 

毎日毎日、僕らはテッパンの〜、と歌っても、いまの新人看護師さんには伝わらないでしょうか。清拭のことを思うたび、私にはこの悲しいタイ焼きの歌が思い出されます。

 

本当におっくうなものですが、シャワーどころか汗も拭けない患者さんのため、そしてなにより、私たち看護師の「絶好の観察のタイミング」として、清拭は大切なものです。
いかに効率的に身体をきれいに、そしてオチなく全身の観察ができるか、ということに、清拭はかかっています。

 

ここでは、清拭と全身の観察を効率的にするために、押さえておきたいポイントをご紹介します。

 

 

1.清拭タオルを絞るお湯の温度は、50度ぐらい

清拭

2016年の看護師国家試験にも出題されました。清拭タオルを絞るために、洗面器に作るお湯の温度は50度から55度ぐらい、が正解だそうです。60〜70度と書いてあるサイトもありますが、どうでしょうか。そのお湯にタオルを入れて、さらにしっかり絞れるでしょうか?熱そうです。

 

 

昔は「手袋を2重にすれば、絞れる!」と根性マンガのような看護もありましたが、今ではナンセンス。そんなタオルを急に当てられる患者さんも可哀そうです。先輩に聞かれたら50度から55度、と答えるようにして、自分が手を入れられてタオルを絞れる限界ちょっと手前ぐらいの温度のお湯を用意しましょう。個人差もありますが、それがだいたい50度〜55度の目安です。

 

 

2.タオルの温度に注意

 

新しい設備の揃った病院では、もう洗面器を使ってタオルを絞る、なんてことしないところも多くありますよね。そんなところでは、リースのホットタオルがもう機械に用意されていて、それを持っていくだけのところも多いと思います。

 

 

お湯で絞るタオルも、できているホットタオルも、患者さんに触れる前に必ず、温度を確認しましょう。自分の腕の内側が、もっとも温度を敏感に感じる部分なので、そこに触れさせます。

 

 

ご高齢の患者さんや、長い間寝たきりだったり、浮腫のある患者さんでは、こちらが思う以上に皮膚が敏感に、弱くなっているので注意が必要です。「赤くなったらアウト」だと思って、適温のタオルで優しくこすりましょう。

 

 

3.清拭する順序を決めよう

 

1人の患者さんを拭くときに、基本的な順序は、「上から拭く」ですよね。顔や首から初めて、胴体、腕、足と拭いていきます。ここで、手近な胴体から拭いたりすると、顔を拭くには自分が不潔になってしまいますし、最終的にどこを拭いたのか、わからなくなってしまいます。

 

 

そしてそれ以上に、自分の中で順番を決めて拭くことが大切なワケは、「効率化に繋がる」からです。毎回違う順番で拭いていると、「あとどこを拭くんだっけ?」など余計なことを考えなくてはならず、その時間や思考回路が無駄になってしまいます。そんなことを考えているうちに、大事な観察ポイントを見逃してしまうかもしれません。

 

 

拭く順序が自分の中で決まっていると、拭く場所だけタオルをめくって、拭いていないところはタオルで覆ってと、タオルさばきもスムーズで、患者さんにも余計な心配をさせずにすみます。自分でも余計なことを考えずに、拭くことと観察だけに集中できるので、一石二鳥ですね。

 

 

4.背中、お尻、皮膚が合わさっているところを必ず観察!

 

清拭をしている時に、「とにかく早く終わらせよう」と焦ってしまうことがあります。そういうときは、身体の表面だけ拭いて、終わった気になってしまうものです。でも、それではいけません!ここでも、「観察」が大切なのです。

 

 

とくに注意して観察するべきは、背中、お尻、脇や足の付け根、太っている人なら乳房の下やおなかの脂肪の間、首と肩の間など、皮膚が合わさっている部分です。背中は清拭の時でないとなかなか観察できませんし、そのほかの部分はジメジメしやすく、皮膚トラブルができやすいものです。

 

 

皮膚と皮膚が重なっているところは、湿った環境にもなりやすいですし、高齢者だと思いのほか皮膚がもろく、最初はポツッと赤いだけだったはずが、放置することで水泡になり、水泡が破けて感染し、膿が出て、とみるみる悪くなってしまうのです。そういうことを防ぐのが、「看護のチカラ」!ですよね。

 

 

どこに皮膚トラブルが隠れていても、おかしくない。名探偵の気持ちになって、全身の皮膚を伸ばして、持ち上げて、かき分けて観察しましょう。そのときに、かき分けすぎてかえって裂けさせてしまったら大変!傷を付けないように、じゅうぶんに気を付けて、やさしく観察しましょう。

 

 

5.ちょっとの兆候にも、すぐに手当てを!

 

清拭でトラブルを見つけてしまった時は、まずは記録。できれば、写真をとります。そして、医師か皮膚のトラブルに詳しい先輩看護師に、どういう処置をすればいいのか確認します。ワセリンを塗るのか、パットを貼るのか、フィルム剤を貼るのか。最近はいろいろな研究がされているので、傷の状態によっても処置が変わりますよね。

 

 

その傷に対して適切な処置を聞くことが出来たら、「どうしてその処置が良いのか」も聞いておきましょう。次に同じようなトラブルを見つけたときの、教訓にするのです。皮膚トラブルは多彩で、数を見ないとなかなかふさわしい処置は出来ないものです。先輩看護師から、盗める知識や対応は全て盗んでしまいましょう。

 

 

6.陰部洗浄 泡は少なめ お湯多め

 

さて、全身が拭き終わったらいよいよ陰部洗浄です。全身清拭を毎日全員にするべきか、の議論はさておいて、ここだけはどうしても毎日きれいにしておきたいものです。そんなときに、一番大事なことがひとつあります。それは、「とにかくよーーーーーーく流す」です。

 

 

ジメジメして、垢がたまりやすくて、細菌が発生しやすい場所、オシモ。これを我々看護師が毎日、陰部洗浄することで、いつもきれいに保ちます。オムツを開けるときに、もう「ムワっ」と「におう」なんてことにしない。ストップ、尿路感染!と思うと、石鹸大好き現代人の私たちは、とにかくたくさん泡を立ててしまいがちです。あわあわ〜と、ご丁寧に陰唇と足の付け根の間にもたくさん泡を入れて。よし、流して。おしまい!

 

 

いやいやいや、ちょーっと!待ったーーーーー!
泡っ!!!ぜったい残ってる!!

 

陰部をきれいにするときに、たくさん泡立てる必要はまったくありません。泡は適量で大丈夫です。それよりも大切なことが、「まっさらなお湯で良く流す」こと。石鹸成分が残っていると、その成分はジメジメ細菌の温床になり、とくに皮膚と皮膚が重なった奥深くに残った泡は、それだけで皮膚トラブルの原因にもなります。

 

 

泡で優しくこすることは大切ですが、そのあとによーく流しましょう。陰部洗浄が終わったあと、陰洗ボトルにお湯は残っていませんか?残さないように最後まで使い切って、しっかり皮膚の間も良く流しましょう。そして、そのあとは優しくタオルで押さえて、よく水分を取りましょう。私は寝たきりの患者さんにはこっそり、手でぱたぱたとあおいでしまうこともあります。「石鹸成分」と「湿り気」を残さないこと、これが理想の陰部洗浄です。

 

 

7.「まとめ」

 

以上が、効率的に清拭するコツですが、いかがでしたか?毎日毎日、大変な仕事ですが、清拭と観察はやればやるほど皮膚トラブルの予防にもなるし、患者さんも気持ちがいい。見逃しがちだけど、清拭って本当にステキなケア!看護の基本とは、清潔ケアなり!

 

と新人看護師さんが思えるまでには、何年かかかるでしょう。私も「清拭って本当に面倒くさい」派だったので、6年ぐらいかかってしまいました。けれど、そこまで前向きに考えられなくても、「清潔ケアを制する者が、日勤帯を制す!」です。清拭ケアを手際よく終わらせられれば、次の業務がうまくいく。観察に漏れがなければ、記録を書いてる時に思い出して、患者さんの服の中をごそごそ探りにいかなくて済む。そう思って、日々、より効率の良いやり方を目指して頑張ってください。患者さんへの優しさも、たっぷりでお願いしますね。

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