点滴が苦手!点滴のコツ

点滴が苦手!点滴のコツ

ナースではたらこ

点滴が苦手!点滴のコツ

点滴=静脈ラインの確保、滴下数の管理、上手にできていますか?点滴は看護師の仕事のなかでも、とくに神経を使いますよね。

 

静脈ラインの確保は痛みを伴うものですし、滴下数の管理に失敗すると、患者さんの病状にも関わってきます。

 

どちらも上手にできないと、一人前になれていないような気分になってしまいますね。

 

点滴が苦手な新人看護師さんも多い事と思いますが静脈ラインの確保も、滴下数の管理にも、コツがあります。

 

コツさえわかっていれば、刺すのに失敗する回数を減らして、早滴や遅滴のミスを防ぐことができます。ここでは、点滴が苦手な看護師さんの為に点滴のコツをお伝えします。

 

 

1.【点滴のコツ1】右も左も全部探そう

点滴

静脈ラインの確保をする前に、どのぐらい血管を探していますか?手近にある血管で、「おっ」と思ったら、ついそこにすぐ刺してしまったりしていませんか?点滴が苦手という意識があるほど、早く済まそうと思って、決断を急いでしまうものです。

 

静脈ラインを確保する場所選びに、できる限り守りたいポイントは次の通り。
・麻痺がない。
・関節にかからない。

 

守るべきポイントをできるだけ守りつつ、右腕も左腕も、まんべんなく血管を探しましょう。

 

できれば、利き手でもないほうが良いですが、贅沢は言っていられません。どうしても利き手以外の腕にいい血管がないときには、確実に確保できる利き手の血管を選んでも良いでしょう。

 

重度の麻痺側は、感覚が鈍っているため点滴漏れに気づかなかったり、漏れてしまったあとも腫脹や皮膚トラブルが治るまで時間がかかったりします。できるだけ使わないようにしましょう。

 

2.【点滴のコツ2】奥に触れる太い血管を

年を取ると、血管が徐々に浮き出てくるのは、みなさんも経験があると思います。おじいちゃんの血管はとくに、ボコボコと浮き出しています。

 

表面に浮き出ている血管は太くて静脈ラインの確保しやすそうに、魅力的に見えますが、その影に隠れて皮膚の奥に触れる血管の方が、弾力があってまっすぐで、静脈ラインの確保をしやすいものです。

 

皮膚の貼りがなくなったり、皮下脂肪が落ちてしまったり、さまざまな理由で静脈は浮き出てくるわけですが、浮き出ているからと言って確保しやすいかというと、決してそうではありません。

 

ぼこぼこ見える血管の中には、皮下にあったごく細い血管が、静脈圧が上がっていることで表面に大きく浮き出てきているものが多くあります。そんな血管はもともと細い血管が引き伸ばされて出てきているので、とても脆く、漏れやすくなっています。

 

また血管の質が落ちていて、浮き出ている血管の太さほど、血管の内腔が太くないこともあります。そんな血管は厚く脆くなった血管壁を、すこし針先で刺激するだけで、漏れてしまいます。

 

見える血管ばかりにとらわれず、皮膚の中に隠れている健康な血管を探すことが大切です。

 

3.【点滴のコツ3】針先をまっすぐな場所に留置

表面にボコボコ出ている血管は脆くて難しいものですが、もうひとつ難しいのが、ぐねぐねと蛇行していることです。蛇行している血管には、いくらサーフローの外筒が柔軟でも沿って進むことが難しいことがあります。

 

血管を選ぶときには、なるべくまっすぐな血管を選ぶことが大切です。たとえば、20Gのサーフローの針は大体3cmですが、血管に留置される外筒はそれよりもう少し短め、3cm弱になっています。

 

外筒の長さだけ、まっすぐな部分があればいいのですが、最悪、針先が留置される1.5cm程度が真っ直ぐなだけでも、大丈夫。血管が動かないようによく固定して、少し手前の皮下に刺入します。そして、目指す真っ直ぐな部分の血管に針先を留置できれば、それで成功!

 

蛇行している血管だと、まっすぐの部分で刺し始めても肝心な針先部分で曲がってしまったり、静脈弁に当たってしまったりします。静脈ラインを確保するときは、どこから刺して、針先をどこに持っていくのか、ということもイメージしましょう。

 

4.【点滴のコツ4】滴数計算のコツ

無事、静脈ラインを確保できたあとは、滴数の管理ですね。新人看護師のうちは、この計算だけでとても時間がかかったり、計算尺を持ち出したりと、大変です。先輩看護師が後ろから見ていたりすると、ますます緊張して手が震えてしまいます。できれば、さっと計算して、自信を持って合わせることに集中したいですよね。

 

輸液ルートには、1ml=20滴のものと、1ml=60滴のものがあります。
500mlの点滴ボトルで考えると、どういう風に計算するのが楽でしょうか。

 

<例>1ml=20滴の場合

 

<例>500mlの点滴ボトルを、5時間で合わせる。
100ml/1時間
=100ml×20滴
=2000滴/1時間
=2000滴÷60分
33滴/1分

 

ごちゃごちゃと計算式が並んでいて、わからないですよね。でも、太字のところを見てください。1分間の滴数量が、1時間の滴数mlの3分の1になっています。これは、ほかの条件でも同じです。

 

<例>500mlの点滴ボトルを、3時間で合わせる。(1ml=20滴)
166.6ml/1時間
=166ml×20滴
=3333滴/1時間
=3333滴÷60分
55.5滴/分

 

「1時間で落とす点滴量の3分の1が、1分間で落とす滴数になる」、のです。あとは、それを(割りやすいように)10で割って、だいたい6秒で何滴か、で合わせましょう。1分間に55滴落ちるのを、じっと待っているわけにいかないですからね。

 

これが、1ml=60滴の輸液ルートだと、さらに単純になります。

 

1ml=20滴の場合

 

<例>500mlの点滴ボトルを、12時間で合わせる。(1ml=60滴)
41.6ml/1時間
=41.6ml×60滴
=2500滴/1時間
=2500滴÷60分
41.6滴/分

 

なんと!1時間に落とす点滴量がそのまま、1分間で落とす滴数になるのです。指示をもらった時に、全部の点滴量を指示された時間で割り算するだけで、滴数がわかってしまうのです。

 

いかがでしたか、この2つのコツさえわかっていれば、滴数計算にわざわざ計算機をだしたり、計算尺を忘れて焦ったりする必要は全くありません!

 

5.【点滴のコツ5】時間ごと、ボトルに線を引こう

点滴の指示を受けてかける前に、1時間ごとに残量の位置で線を引いておきましょう。

 

<例>12時から17時にかける500mlのボトル
13時・・・400mlの位置に線を引く
14時・・・300mlの位置に線を引く
15時・・・200mlの位置に線を引く
16時・・・100mlの位置に線を引く

 

というように、一目で正しい残量がわかるようになっていれば、チェックのときにいちいち計算しなくても済むし、間違いも防げます。自分の勤務帯の分だけでも、そうしておくととても便利です。

 

点滴の滴数管理で、一番怖いのが「早滴」「遅滴」です。うっかり見るのを忘れていたら、まだ半日あるのにあと底から3cmしか残っていない!もしくは、もう勤務終わりなのに、あと半分も残っている!なんてこと、誰しも経験しますよね。

 

こまめに確認することは、もちろん必要です。部屋の前を通りかかるたびに、ほかの用事でナースステーションを出るたびに、全員の点滴が正しい滴下で落ちているかを確認するクセを付けましょう。その数分の手間が、大きなミスを予防します。

 

6.【まとめ】

以上が点滴をするときのコツですが、いかがでしたか?最初のころは、失敗を重ねて落ち込むことばかりだと思います。

 

静脈ラインの確保は、刺す技術よりも血管を探して、刺す位置を決める技術です。刺す瞬間も大切ですが、選ぶ時間も大切に、経験を重ねましょう。

 

点滴の滴数管理は、もう確認に確認を重ねる、の一言ですね。面倒だ、忙しいから、と思わずに、ベッドサイドまで確認しに行くこと。たった数歩踏み出して確認しに行く力が、ミスのない看護師への第一歩になります。頑張ってくださいね!

 

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