看護師夜勤つらい現状

看護師の夜勤つらい現状

看護師の夜勤 つらい現状

皆さんは夜勤中、どんなスタッフと一緒に、どのぐらいの患者数を看ていますか?
看護配置基準が7:1になってから、看護師数は手厚くなったと思われがちですが、そんなのまったく勘違い!ご存じのとおり、夜勤中の看護人数の配置は、以下のようになっています。

 

●急性期病棟の場合 看護師1人に対して患者14〜15人
●慢性期病棟の場合 看護師1人に対して患者27.5人

 

看護師の夜勤は辛く過酷です。
普通に考えて一晩で20人以上の名前と病名、覚えられますか?
それだけでなく、既往も、アレルギーも、禁忌も、十人十色で全部違う人たちを、夜勤では1人の看護師が担当しています。

 

そして、そんな環境でも、意識の高い看護を提供している病院がたくさんあるのです。
つくづく、看護師って優秀な人たちの集まりだなあ、と思わされます。

 

けれど、本来これは、意識の高さだけでカバーされるべき問題ではありません。
夜勤を含む、看護師の仕事の過酷さ、つらさは看護協会も「離職や医療事故に繋がる早急に解決すべき問題」として、認めています。

 

認めてはいるものの、超過勤務の長さも、夜勤のつらさも、まったく改善の兆しが見えないのが現状です。とほほ。

 

 

1. どっちが正しいの?3交代制と2交代制の違い

夜勤は、「夜間に長時間働く」という根本からまず、過酷です。
ある研究では、夜勤中の人間の判断力は、酒酔いの判断力以下、という驚くべきデータも出ています。
参考:日本の医療を救え(日本看護協会)

 

そんな判断力も低下する夜中に、3交代制なら8時間前後、2交代制なら16時間前後も働かなくてはならないのです。しかも、看護師の仕事は、「判断力が低下して・・・」なんて言い訳の効く仕事ではありません。低下しがちな判断力にムチ打って、患者の生命に関わる判断をするのが看護師の仕事です。

 

1-1. 3交代制の看護師の夜勤はなぜ、つらいのか

最近は少なくなりつつある3交代制ですが、その最大のデメリットは、「残業すると勤務がつながる」恐れがあるということです。日勤(8時〜16時)、準夜(16時〜24時)、深夜(0時〜8時)と、だいたい8時間ごとで、勤務時間が短いのは大変結構なのですが、業務が時間内に終わるとは限りません。

 

3交代制には、各勤務帯に不足なくスタッフを配置するため、日勤をやっていったん帰宅後、その日の24時から始まる深夜勤務に出てくる、というシフトがあります。見かけは8時間の休息がとれそうですが、残業時間や通勤時間を含めると、実際は4,5時間しか休めない、という人がほとんどです。

 

まして、家族の面倒を見る母親の立場であれば、日勤で疲れた後、夕食を作って子供を風呂に入れてと、ひと時も休めずに深夜勤務に入る必要すらあります。ということは、24時間以上の労働になってしまいます。過酷すぎる!

 

そのほか、3交代制には連続勤務が多い、連休が取りづらいなど、全体的に疲れを溜めこみがちなデメリットがあります。

 

1-2. 2交代なら、看護師の夜勤はつらくないのか

増えつつある2交代制、だからといって、万能のシフトとは全くいえません。
日勤(8時〜16時)、夜勤(16時〜8時)と、たいていの場合は夜勤が16時間もあるのです。判断力が低下する夜間に、時計の短い針が1周まわっても、まだまだ道半ば、むしろ朝のルーチンケアに向けてアクセル全開!という、過酷な勤務。

 

3交代制に比べて、休みは取りやすいですが、見た目に騙されてはいけません。その夜勤、見た目は1勤務ですが、2日分の労働ですよ。身体にかかる負担は推してしかるべきです。

 

2. 理想のスタッフ数と、現実のいっそ泣ける差

とはいえ、いくら夜勤が身体に悪いといっても、そこが病院である以上、看護師が夜勤しないわけにはいきません。
「〇〇さん(患者さん)、元気だししっかりしてるから、〇〇さんにみんなの面倒看てもらおうよ、あはは〜。」そんな看護師のあるあるジョークは現実にはならないのです。

 

夜勤をやめられないのなら、スタッフを十分おいて、過酷な業務を分担して、ゆっくり仮眠をとれる環境を整えればいいのです。なんて明快な解決法なんでしょう。

 

2-1. 夜間の看護師数は、日勤の半分でいいのか

けれど実際の病棟は、とんでもなく人手不足。見た目は2人ないし3人の看護師がいるけれど、そのうちの一人は戦力にならないくらいの新人だったり、フリーとは名ばかりの、ラウンドも率先して回らない高齢看護師だったり。

 

戦力にならない人員が少なからずいる、というのは、なんの仕事でもよくあることでしょう。けれど、その戦力にならない人が占める割合も、看護師の夜勤の仕事ではとても大きくなってしまいます。なにしろ、夜勤の看護師の数は、日勤の数の半分なのです。

 

夜勤は業務が少ないから、看護師は半分でいい、なんて誰が言ったんでしょうか。急変や不穏や鳴り止まないトイレコールは、夜起こるのです。それらのすべてがすんなり解決するとは限りません。1人がその厄介な業務にかかりきりになってしまったら、残りの戦いはすべて1人ないし2人で乗り切らなければいけないのです。

 

2-2. せめて増やして助手の数

そんなときに、無資格でもいいから、とにかく人の手を増やしてほしい、と思うものです。そして、そんな場面を救ってくれるのが、体位交換もしてくれる助手さんです。てきぱきした助手さんが1人いるだけで、新人看護師や動かない高齢看護師何人分もの価値があります。

 

けれど、たいていの病院は、体位交換もできる助手をおくことに消極的です。助手が事故を起こした時の責任問題と、「助手にできることは看護師でもできる」という、意識なのでしょう。

 

安全は?看護師の負担は?むなしく響く問いと共に、今夜も不穏患者はやむなくみんな抑制、5分おきのトイレコールには「尿器でしてくれる?」と言ってしまうのです。だからといって、看護師だけを責められるでしょうか?

 

3. 夜勤の数と、お金の微妙な関係

そして、病院は過酷で手の足りない夜勤と引き換えに、高額な夜勤手当を出してくれるようになりました。病院の職員募集欄でも「夜勤手当1万3千円」など、高額なことをウリにしているところもあります。けれど、それは看護師にとって、本当に得になっているのでしょうか?

 

3-1. 夜勤手当が多いのは、うれしいこと?

その昔、理想の夜勤の数は、3交代では月8回以内と言われていたそうです。2交代では、勤務時間が倍なので、月4回といったところでしょうか。けれど実際は、その1.5倍の数の夜勤をする人も少なくありません。とくに急性期病棟では日勤と夜勤の数がほぼ同数になるところもあります。

 

夜勤が増えると夜勤手当がもらえるので、看護師にとって嬉しいこともあります。とくに若い看護師では、希望して夜勤専従という、夜勤のみを行うシフトを希望する人もいるくらいです。そうして月給を多めにもらうことは、夜勤へのモチベーションを上げるのに大いに貢献しています。けれど、それって本当に看護師にとって良いことなのでしょうか?

 

一説によると、夜勤労働者は夜勤の無い労働者と比べて平均して10年程度寿命が縮まるという研究結果が出ています。これはフランス政府の委託を受けてヴィスナール教授が二万人の夜勤労働者を調査した結果出した結論です。この結果を受けたフランス政府は実際に夜勤労働者の労働条件改善を行ったとの事ですが、看護師の夜勤はさらに過酷です。高額な夜勤手当は自分の寿命と交換ともいえるのではないでしょうか。

 

3-2. 看護師の給料は、本当に高いっていえる?

看護師の平均給与は一般のサラリーマンよりも高いといわれがちですが、病院で働く看護師がその給与を高水準に保っていられるのは、夜勤手当のおかげです。求人欄の基本給は安いのに、「諸手当込」の一声で、年収が一気に跳ね上がります。

 

そんな隠れ蓑をかぶって、一見高給与に見えますが、あくまで基本給は一般のサラリーマン以下の病院が数多くあります。夜勤を数こなさないと生活できない仕事、出世して管理職となり、夜勤をしなくなったら責任はものすごく増えるのに、給料はガクンと減る仕事。

 

高額な夜勤手当は一見、過酷な夜勤に対する正当な報酬のように思えますが、実は、看護師の仕事の本当の評価たるべき基本給を、とても落してしまっているのです。

 

4. まとめ

看護師の夜勤がつらい過酷な点は、
・判断力の落ちる夜に、長時間、命に関わる現場で働かなくてはならないこと
・しかも、その業務自体がきわめて重労働であること
にあります。多くの人が、看護師の過酷な労働状況が、病院全体の環境を悪くしていると気づきつつ、その改善策は今のところありません。

 

いっそのこと、つらく過酷な労働を強いる病院は、みんな躊躇いなく辞めてしまってはどうでしょうか?看護師の資格があれば、残業や夜勤のない職場は、山ほどあります。真面目で責任感が強い看護師の長所に甘えて出来上がった、この現状。変えられるのは、看護師からの明確な「NO!」なのかもしれません。

 

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